現在進行中のプロジェクト
[1] 「さいたま~小さなビルの屋上で~小さな森プロジェクト」
駅から歩いて5分の小さなビルの屋上で毎日自然を身近に感じられるような「小さな森」を目指しています。
■■小さなビルの屋上庭園■■1995年5月
■1995年5月、さいたまに小さなビルが完成しました。
■ビルは5階建てですが「小さな森」は4階の屋上即ち5階のレベルにあって廻りを部屋に囲まれた中庭形式になっています。
■5階はビルオーナーの住まいになっていて、居間と居室と水廻りで三方を囲みもう一方をガラスブロックの壁で囲まれています。
■中庭は北向きですが廻りの部屋の高さがそれ程高くないので十分な採光が確保されています。
■その時には建物の周りはまだそれほど建物が建て混んでいるわけではありませんでしたが、いずれ近いうちには周りも同じようなあるいはもっと大きな建物が建設されることは明らかでした。
■中庭形式はそのために考えたプランでした。住居は最上階だけで下の階はテナントビルの計画でしたので中庭形式は5階だけです。
■ただ1階から4階までの階も考え方は同じで周りに建物が建って囲まれるようになっても各階の採光はぜひ確保したいと考えて設計されました。
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■5階の中庭は4m×4m、帖数でいうと10帖位の面積の大きさで特に大きいというほどではありません。
■屋上には慎重に特殊な防水が施工されました。
■アスファルト防水でまずしっかり防水施工をして、その上を屋上植栽のための特殊な防水方法になっています。
■樹木は水はけが悪くなると一気に根腐れを起してしまいますので、そのためには雨水をスムーズに建物の外部に流してやることが重要です。
■卵を入れる容器のような形をした成型パネルを防水層の上に敷き詰めます。
■大雨が降った場合でもその卵容器型のパネルの下、防水層を上を抵抗なく雨水が短時間で流れて排水口に流れていくように設計されています。
■雨水対策は樹木のためというよりは建物全体にとって最も大切なことですので十分な対策が必須となります。
■そして樹木が成長して根を伸ばしてきますのでその根から防水層を厳重に保護してやるための特殊なシートを敷き詰めます。
■その上に植栽用の土を30cmほど入れて地上のようにいろいろな樹を植えられるような庭にしようと考えました。この30cmも相当迷いました。
■もちろん設計の段階から計画していましたから荷重計算もそのように考えていましたが土の重さというのは想像以上に大きいもので、後から土を入れようと考えることは基本的に不可能です。
■従ってうっかり荷重を大きくしてしまうと建物全体の構造計算に影響が及び大幅なコストアップにつながってしまいます。
■しかしあまり土が少ないとこれはこれで植える樹木の制限にもなりますし樹木の成長の具合にも影響が出てしまいます。土が乾燥し過ぎることは問題がありますのでそのあたりの加減はちょっと心配でもありました。
■30cmの厚みの土とはそのようなバランスで考えた結果です。細かいことを言うと30cmではなく25cmから30cmの間くらいで、という表現で施工してもらいました。
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■■小さなビルの改修を決断する■■20018年3月
■今では毎朝毎夕鳥が水浴びにやってきます。小さな森が赤い実を実らせる季節にはそれこそ人気のレストランのように様々な鳥たちが入れ替わり立ち代わり寄って行ってくれます。
■よくわからない花が突然咲いたり、いろんな草が生えてきたり、新しい樹も芽生えてきたりしています。これらはおそらく鳥が運んで来てくれたものかと思われます。
■秋にはコオロギか秋の虫もここ何年かは毎年きれいな音色を聞かせてくれています。
■20年間一度も肥料とか使わないでいますが、毎年春になると一斉に樹の芽が芽吹いてうっそうとした感じにもなってしまいますので、夏前には多少の剪定は行うようにしています。
■最初は和風の庭園を目指して樹を植えたりしていましたが今では自然のなすがままに任せて勝手に自然がデザインしてくれるようです。
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■■施工する工務店が決定■■20018年8月
■工務店との打合せが頻繁に行われるようになりました。
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■■いよいよ着工です■■20018年10月
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■・・・つづく